ひとり旅が好きな、たぬです。
ちなみに好きなだけで、達人でもありませんが
58歳3か月、体力なし・語学力なし、でもおかげさまで持病もなし
という私の個人的旅の体験・経験の記録が、
誰かのお役に立てれば嬉しいなと思ってシェアします。
旅のプラン
クスコからチチカカ湖への行き方は、観光ツアーを選択したわけですが、帰りはどうするか。行きの選択肢で落ちたものは帰りも同じだし、「ただ帰るだけ」も気が進まない。それに、ガイドブックで見たアレキパの街も行ってみたい。
ということで、クスコ→プーノ→アレキパ→クスコの三角形で行けないか模索。
プーノからアレキパまではCruz del Solの昼行長距離バスで行けると分かったので、あとはアレキパからクスコまでのめどが立てば、というところ。
そのアレキパからクスコの移動については、以下三択
1.鉄道(ペルーレイル)
アンデアン・エクスプローラー 豪華寝台列車 週に1便
2.長距離バス(Cruz del solは夜行のみ)
所要時間10時間~11時間
3.飛行機 所要時間約1時間
鉄道はなしとして、長距離バスにするか飛行機にするか。
旅行7日目の体力・疲れ具合を考えると、できれば飛行機で帰りたい。でもちょうどいい時間の飛行機がなければ長距離バスの夜行やむなしか。そう思っていましたが、希望の便に残席があり飛行機で帰れることになりました。
2025年5月23日(金)
午前 アレキパ観光
15:00 空港へ移動
18:15 アレキパ発(ラタム航空)
19:10 クスコ着予定
アレキパの薬局
ペルー3泊目にひいてしまった風邪がなかなか治らず、鼻水が止まりません。
夜ガビガビになった鼻の下にアロエ軟膏を塗り、朝良くなってると思ったら夜にはまたガビガビ、を繰り返しています(泣)。日本から持ってきた風邪薬も切れてしまったので、いよいよ現地のお薬にお世話になります。
検索すると、宿から北へ徒歩1分のところに薬局がありました。アルマス広場近くの宿にして良かった。(広場が中心なので、広場のまわりに大抵のものがある)
朝食をゆっくり食べてから、出かけます。
ペルーの薬局は、昭和の頃の町の薬局、あるいは調剤薬局といった感じです。
カウンターで「風邪をひきました。鼻水が止まる薬が欲しいです」と、事前にポケトークで準備したスペイン語を見せると、英語で「熱はありますか?」と聞いてくれました。
英語が通じて(話せないなりに)少し安心。
「熱はないです」と言うと、数分でお薬を持ってきてくれました。
「1回1錠、2時間おきに飲んでください」
え?2時間おき?聞き間違いかと思ってもう一度聞くと、同じことを言われます。食後とかじゃなくていいのか…と疑問に思いながらも、後で説明書を読めばいいかと思いそれを頂きました。
ティッシュ2個と合わせて47.5/s(@40として1,900円)。
わ、ソルのキャッシュがないんだった。「ドルで払えませんか?」と聞いてみるとカードが使えました。良かった。
封を開けてみると、10錠入り。取扱説明書が入ってなかった(!)ので、包装の表記を翻訳してみましたが、原材料(?)と錠剤であることしか分かりませんでした。でも薬剤師さんの言われた通りに2時間おきに飲んだら、3錠飲んだ時点で鼻水が止まりました!
効果も色もすごい
銀行
ソルのキャッシュがなくなってきたので、手持ちのドルを両替するか、銀行でソルを下ろしたいと思います。カードが使えないこともあるだろうし、使えたとしても小さなお店での買い物、あるいは少額の買い物のときは、キャッシュの方がいいんじゃないかな?と思いまして。
あとドルは緊急時用に持っておきたいので、銀行でソルを下ろす(正確にはクレジットカードで借りる)ことにしました。
金利は当然かかるので、せめてATM手数料はない方がありがたい(手数料や税金の形ではお金を使いたくなくなる派)。ということでBanco de la NaciónのATMを検索すると、宿から2ブロックのところにありました。
途中、アルマス広場を横切ろうとすると、カテドラルの扉が開いています。教会はいつでも開いているとは限りません。入ってよさそうなので、銀行へ行く前に見学させてもらうことにしました。そのお話は後ほど。
ATMは、銀行店舗の隣、歩道に面して2台ありました。背後を人が通っていくので少し緊張します。操作は、画面を英語にしてからすれば難しくありませんでした。
いくら下ろすか悩ましいところですが、残り日程を考えて300/sにしました。
日本のATMのような【両替】ボタンが見当たりません。出てきたのは100/s札3枚、使いづらいのがつらい…。
アレキパ観光
銀行から戻り、10時過ぎにチェックアウト。
この時間の受付は愛想のよい青年に代わっていました。スーツケースを預けて出かけます。
アルマス広場
広場をコロニアル建築(2階建ての白い建物)が囲み、回廊になっています。
クスコのアルマス広場も似た配置ですが、アレキパは白い壁やヤシの木が特徴的。
10時を過ぎたこの時間は暑さも相まって、同じスペイン風でも南国の風情です。
カテドラル
時系列としては、銀行へ行く前に見学させていただいたところ。
オープン時間を把握してなくて、ただ「あ、開いてるから見てみよう」と直感で入らせてもらったら、午前の見学時間は10時まで。銀行へ行った後だったら見れてなかったです。直感は大事に、ですね。旅でも日常生活でも。
中はとても広くて、ステンドグラスや絵画など華やかな色合いがない代わりに、白が際立つシンプルな装飾がきれいでした。パイプオルガンがすごく大きくて、音色を聞いてみたかった。
信者さまと神職の方が懺悔室から出てくるのを初めて見て、飾りの家具じゃないんだ!ほんとに使われてるんだ!と「教会は信者さまのもの」を実感しました。
10分足らずの見学でしたが、見られて良かったです。
サンタ・カタリナ修道院
アレキパで、一番行ってみたかったところです。
1580年~1970年まで、実際に外界との接触を絶った修道生活が送られてきたという場所。400年前から現代まで(日本で言うと安土桃山から昭和)、同じように生活を送っていた人々がいたということにすごく興味がわいたのでした。
場所はアルマス広場から北へ2ブロック、すぐです。
入口付近には飲み物やスナックを売る屋台、アイスキャンディーを売る人、絵を売る人なんかがいて、すぐに分かります。
敷地に入ってすぐのあたりにガイドさんが数人いて、頼みたい人はここで頼めばいいようです。私は今の体調ではお話も入ってきそうにないので、一人で回ることにしました。建物入口のチケット売り場に進みます。
入場料大人45/s。カードも使えますが、私は100/s札を崩したかったのでキャッシュで。
地図とかパンフレットみたいのはないのかな?と聞いてみると、「あちらで専用アプリをダウンロードしてください」とのこと。フリーWi-Fiにつないでやれそうですが、もうめんどくさい…(泣)。体調が良かったら、もう少し頑張れたと思うのですが。矢印に従って進むことにします。
本当にひとつの町のよう
この日もお天気に恵まれて、空の青さと建物の色のコントラストがきれいです。中庭にオレンジがなっていたり、小径に花が咲いていたり。
この美しい町(といえるほどの規模です)に実際に立ってみると、外界から閉ざされた修道院生活=閉鎖的、規則に縛られた、などネガティブな印象より、むしろ煩わしい外界から守られた天国といってもいいのでは?と思えるほどでした。(本当のところはいろいろあったのでしょうけども)
あちこちにお花が咲いてます
左:コルドバ通り 他にもグラナダ通りやトレド通りなどスペインの地名が
道具や家具などそのまま残されているものがあり、当時の生活を思い描くことができます。
左上:小柄な方だったのか、小さなベッド
右上:洗濯場
下:台所もそこかしこに
大きなお風呂
各部屋の展示に英語併記で説明が書かれてあったので、ちゃんと読めれば実際の生活について、もっと理解できたと思います。残念。
見事な刺繍
シャワーだったところに金魚
見学の終盤、施設内の植栽にお水をまいていた職員さんが「日に焼けた北村一輝さん」みたいで眼福。修道院にいることを忘れて二度見してしまったことを追記しておきます。
サン・ラサロ地区
修道院からさらに北へ少し上がったところ、らしいのですが。
どこからどこまでを指すのか微妙に分からず、暑さも厳しくなってきたため、早々に引き上げてしまいました。確かに白い火山岩の建物が並んではいたのですが、私が歩いたところは言うほど白くないし、落書きされているところもあったりして、場所間違えたのかもしれない…。
お昼近くなってきましたが、食欲は湧きません。でも喉は乾いたので、修道院の通りで入りやすそうなお店を見かけてジュースだけ頂きました。レストランなのにごめんなさいね。支払いの時、50/s紙幣しかなくて出したら、そんなに?っていうくらい確認してました。
アンデス聖地博物館
15時には空港へ向かいたいと思っていたので、行けるのは市内であと1か所くらい。
教会よりは博物館かな、ガイドブックを見ると歴史博物館よりこちらの方が面白そう、と思って行ってみました。
アルマス広場を南に行ったすぐのところにあります。
こちらの博物館、定時のツアーに参加するスタイルで、好きな時間に入れるようにはなっていません。ただ少し待てば次のツアーが始まるということで、待って参加することにしました(この頃には、すっかり鼻水が止まっていた)。開始時間が近くなるにつれて、人が集まってきます。老若男女欧米系のお客さんが多い中、小柄な東洋人がひとり(おかげでツアーの間、常に「(展示)見える?」と気にかけてもらえました)。
ツアーガイドさんは、すごく綺麗な英語を話す若い女性でした。綺麗かつゆっくり話してくれてありがたい。私にも割と分かる。とその時は思ったのですが、愕然とするほど内容を覚えてません。アレキパ近郊で発掘された遺品、金でできたリャマのオブジェとかリャマの毛で編まれたケープとか、姿は思い出せても、それが何を意味しているかまでは忘れてしまいました…。(館内写真撮影禁止のため写真がなく、記憶のフックがないせいか)
ただこの博物館を有名たらしめている「ファニータ」と名付けられた少女のミイラのことは別です。
アレキパ近郊の高山で発見されたこの少女は、500年ほど前のインカ時代に、山々の噴火を鎮めるために神へ捧げられたと考えられていて、埋葬された推定年齢12~14歳。
身に着けていた服や装飾品から上層階級の娘ではないか、と考えられているそうですが、その年齢で、自分が犠牲になることが部族あるいは国のためになると信じていたのか、自分が選ばれたことを誇りに思ったのか、それとも当たり前に静かに受け入れたのか。
いろいろなことを考えました。
実は展示されているのはレプリカで、本物は研究のためラボにいると聞かされても、ガラスケースの中で体操座りのような姿勢で眠っている彼女から、なかなか目を離すことができませんでした。
クスコへ
タクシートラブル
この章は、あまり愉快な話ではないので、必要ない方は飛ばしてくださいませ。
(自戒のための備忘です)
アルマス広場を歩いたとき、広場の南側道路で流しのタクシーに乗る人を多く見かけたので、自分も大丈夫と思って予約はしませんでした。(事前予約せずに乗った、昨日のタクシーの運転手さんが、とても良い人だったのも影響したかも)
ホテルから預けた荷物をピックアップして、いざ広場の南側通路へ。
何台か通過したのち、「タクシー?」と声をかけてきた車があり、ちょっと強面で大丈夫かな?と一瞬怯んだものの、その車が停まったので空港までいくらか聞いてみました。しかし英語はダメなよう。スペイン語はとっさに出てきません。
後ろの車がクラクションを鳴らして急かすので、運転手は「vamos!」と大声で連呼します。仕方なく、乗り込みました。
乗ってから行先を言うも、airportが通じない。ポケトークで翻訳しようにも、電波が不安定で使えない。スペイン語単語が載ってるガイドブックもスーツケースの中にあって出せない。とにかく目的地がバスターミナルでないことを伝えなくては。
「ノー、ブス(bus)」と言いながら両手を広げて飛行機のジェスチャーをしていると「avión?(飛行機か)」と。そうそう、それです。
次は、信号待ちのタイミングで値段交渉。昨日ガイドブックで見た相場は15/s~だったので、まずはスマホの電卓画面を15と表示。するとあっさり頷いてOK。拍子抜けするほど簡単でした。
その後は無言でスピードを出す、ガンガン割り込む、と危ない危ない。事故だけは勘弁して、とひたすら願いながら、GoogleMapで現在地と空港が近づくのを確認して過ごしました。
何とか無事、空港駐車場に到着。15/sを支払うと、運転手が変な顔をして「サーティ」と言い出します。それは英語で言えるんかーい!とツッコミたいところですが、それよりも30ってどういうこと?あなた15と見せたとき頷きましたよ。
何度言っても首を降って「30だ」と言うので、ついに「あなた15でいいって言ったでしょ!」と日本語で怒鳴ると、しぶしぶ「トゥエンティ」(に負けてやるよのニュアンス)。
これ以上やり合うのも嫌なので、5/s追加して払いました。
たとえ5/sでも、昨日のあの親切で紳士で謙虚な運転手さんよりも多く払うことになったと思うと、本当に悔しい。
しかも車のドアも開けない、荷物の上げ下ろしもしない。当然チップは払いません。
何か言いたそうでしたが、さっさと立ち去りました。
ここは空港内の駐車場、警備員もいるし、もめごとを起こせば今後の営業に障るでしょう。思った通り、それ以上追ってくることはありませんでした。
以下自戒のため書き残します…
- 直感を無視しない(運転手の人相を見て怯んだ感覚は正しかった)
- 必要になる言葉は紙に書くなど準備しておく
- 理不尽に思えても、もめない
(昼間の空港内というシチュエーションだったから無事だっただけ)
もっと言うなら「タクシーは流しではなく、予約して乗る」。
私は「いかに安く」を極めようとしているわけではないのだから。
アレキパ空港
ちょっと嫌なこともありましたが、ペルー富士(ミスティ山)が見送ってくれて、穏やかな気持ちに。
観光地とはいえ地方空港なので、保安検査場を抜ける前も後もほとんどお店がありません。どの空港にもあるスタバ、カフェ、キヨスクみたいなお店の他に、アルパカニットのお土産屋さんがあるくらいでした。
お昼を食べていなかったので、軽食をとろうとカフェに行くと、ガラスケースの中にペルー式でないサンドイッチがありました!カフェモカもあったので、一緒に注文。久しぶりに飲んだカフェモカは激甘で、フルーツサンド♪と思ってたのは、具はマンゴーと「ツナ」。変わった組み合わせ(?)でしたが量もちょうどよく美味しく頂きました。
そしてラタム、また遅延。
玉突きで遅れていくのか、「到着便の遅れによる出発便の遅れ」によく出会いました。
本日のお宿
Inkarri Regocijo Plaza
Plaza Regocijo 261, Cusco,Peru
この宿を選んだのは、昨日のアレキパ同様滞在時間が短いので、アルマス広場に近くて便利、そして「空港シャトルあり」という点です。朝食込み57.77ドル(@150として8,666円)。
昨夜同様、なかなか贅沢です(後半はちょっと贅沢でもいいかと思ってた節あり)。
空港シャトル?
Booking.comの検索ページによると、今夜泊まるホテルの「空港シャトル」について【有料の空港シャトルを利用できます。宿泊予約が完了した後、宿泊施設に直接リクエストすることが可能です】と書いてあります。
予約後に問い合わせをすると、単に空港からのタクシーを手配してくれるだけで、イメージする「シャトル」ではないよう。30/s、初日もそのくらいだったので、お願いすることにしました。航空会社・便名・到着時間を伝えて、代金は運転手に直接支払いするパターンです。
いわゆる空港シャトルではありませんでした。
おまけに、飛行機の到着が遅れてお迎えの車は待っていてくれませんでした。
違うタクシーに乗ったことは、また別の話で。
余談ですが、予約した車がいなかった(ので使わなかった)ことについて、宿の人からは何も言われませんでした。
Inkarriとは
ホテル名に「Inka」がついているだけあって、インテリアにインカが溢れてるな~と思ったら、Inkarriはケチュア語で「インカの復活」という意味でした。納得。
そして部屋が暖かい…。ペルーに来て初めての暖房つき。嬉しい。
ただ服を掛けるところ(家具・ハンガー)がなくて(?)となりました。それも初めて。みんな引き出しにたたんで入れてるのかしら?
ここも改装したてなのか、水回りもすごくきれいで清潔でした。今日こそシャンプーしよ!
朝食つき
朝食会場は、昼~夜レストラン営業をしているのでしょう。インテリアが豪華。レゴシホ広場の緑を見ながら食べる朝食も優雅な気分です。
ビュッフェの種類もたくさんあってワクワクしました。いろいろ食べてみたかったけど、一度に入る量が少ないのが悲しいところ。でも大満足でした。
本日のお会計
宿代(アレキパ)64.8ドル(クレカ決済9,694円)
薬とティッシュ2個 47.5/s(クレカ決済1,955円)
入場料(セントカタリナ修道院)45/s
お水(アレキパ) 2/s
オレンジジュース 12/s
入場料(アンデス聖地博物館) 25/s
ガイドチップ 10/s
タクシー代(アレキパ)20/s
サンドイッチとカフェモカ 29.5/s (クレカ決済1,219円)
タクシー代(クスコ)30/s
タクシーチップ(クスコ)1ドル
お水(クスコ) 2/s
小計
1ドル(150円)
146/s (@40円として約5,840円)
12,868円(クレカ決済)
合計18,858円
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
あなたの旅のヒントになれば幸いです。
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